確定拠出年金で利益がでている場合に考えなければいけない大切なこと〜利益確定とスイッチング〜

確定拠出年金で利益が出ると、今後の老後資金も安泰と思うかもしれません。しかし、安泰と思った矢先、リーマンショックやギリシャショック、チャイナショックといった、金融危機にぶつかれば、老後資産の減少も考えられるわけです。そう言った面で、利益が出ている時に考えなければいけないことがあります。
まずここでしっかり利益を出していきたいという方は、下記のようの参考書を見られることおすすめします。

目次

確定拠出年金の特徴は運用の見直しができる点をおさらい

確定拠出年金は60歳まで売却は原則できませんが、その間、あらゆるマーケットの中で、運用の見直しができます。主に見直しの方法は2つあります。「スイッチング」と「配分変更」です。

スイッチングについて
スイッチングとは、例えば、100万円を投資信託の商品で積立ていた場合に、それがある年に150万円になっていた場合、その150万円の全てもしくは、一部を元本保証の商品にスイッチすることをスイッチングと言います。資産の中で自由に商品を変えることができるのは一つの特徴です。
もちろんその逆で、元本保証のものから、投資信託の金融商品に変更することも可能です。

配分変更について
配分変更ですが、例えば、月々20,000円の拠出をしていたとして、18,000円は元本保証型、2000円は投資信託に当初していたとします。その後、投資信託でうまくいことがわかり、10,000円を元本保証型、残りの10,000円を投資信託に変更することが、配分変更と言います。これによって、さらに、投資信託での利益を追求することが可能です。逆に、投資信託での配分でかなり利益が出ている場合、その配分を減らすというのも手段の一つかと思います。

利益が出ている場合に考えなくてはいけないこと

利益が出ている際に、まず何を考えるかというと、普通なら、「売って利益を出しておいたほうがいいのでは?」という思いになるかと思います。もちろん、その選択肢も一つです。相場は生き物なので、どのタイミングで下がるかわかりません。売ってしまったら、そのあと、上がってしまうなんてことだってありえます。
では何を考えなくてはいけないかというと、ただ一つ言えることは、今の年齢です。確定拠出年金は、一般的に長期投資という考え方で問題ありません。投資している対象にもよりますが、どの道、長期というのは複利効果で上がっていくので、利益が出ている年もあれば、利益があまり出ていない年もあります。毎年毎年、慌てるのではなく、年齢でしっかりと判断してくことをお勧めします。

20歳から45歳の方

この年代の方は正直、売却しなくても、まだ60歳まで15年ありますので、問題ありません。
逆に、拠出額を増やしたり、投資に積極的になるタイミングと考えてください。

45歳から60歳の方

この年代になると、うまく資産配分や売却を考えなくてはいけません。特にこの15年というスパンはとても大切になってきます。
確定拠出年金のような、毎月ある一定額の資金を拠出する際は、この15年内に大きな上昇が必ずありますので、そのタイミングを感じた
場合は、全部もしくは、一部、半分を元本保証の商品に移していくことも考えなくてはいけません。

利益を出して、スイッチングしても非課税

購入した商品を運用し続ける必要はないということがわかっていたただいたかとお思います。ただ元本保証型に乗り換えた時に、税金はかからないのか?というお話しですが、もし確定拠出年金ではない場合は、20.315%の税金がかかりますが、確定拠出年金の場合、スイッチングしても非課税です。

つまりスイッチングし放題なわけです。
それも購入手数料がかからないというのも、確定拠出年金のいいところです。ただし、スイッチングした際に、今まで持っていた商品を売却したことになりますので、信託財産留保額という、解約費用のようなものが、かかってきます。
これは解約するための手数料だと思っていただければと思います。

概ね、0.1%から0.3%ほどですので100万円を売却すると1000円から3000円ほどがかかる計算になります。

確定拠出年金で利益が出ていても放っておくのも一つの手段

確定拠出年金はあくまでも60歳まで行う積立年金です。もしあなたが、30歳、40歳で確定拠出年金に大きな利益が出ていたとしても、焦ってスイッチングして元本保証型に移そうと思わなくてもいいかもしれません。

50歳から60歳の間であれば、元本保証のものに、スイッチングして老後資金としてストックしておくの手段かと思います。

実際スイッチングを繰り返す際に、もしあなたが投資の初心者の場合、必ず失敗する可能性があります。必ずです。ずっと成功することなどほぼないです。

どういうことかというと、例えば利益を確定して、そのあと下がったら、再度購入しようと思ったら、上がってしまい、まだ上がると思って焦って再度購入し、そうすると下がっていって、結果的に損が出てしまったなど、歯車が狂うことが良くあります。

安くなったら購入しようという考えで、タイミングを見図るのは、至難の技と言えます。そう言った意味で、利益確定をするのは最後の10年ほどの間でいいのでは何かと考えています。

ただもちろん投資対象先によってはスイッチをした方がいい場合もあります。

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